役立つカビもある
病気の原因になる、マンションでは浴室・トイレ・押入れのなかは油断するとカビの巣窟になって気持ちが悪い、なるべく殺菌消滅するのが健康の基本 などと信じている人が多く、大変な嫌われものです。
しかし、この意識はカビに対する的確な認識が不足し、偏見に満ち溢れています。
そのことを具体的に理解してもらうのが私の念願です。
千年ぐらい昔から日本ではコウジカビを使ってうまい清酒・みそ・しよう油をつくる技術が発達しています。
日本人の好みに合ったカツオブシのよい香りと風味を、カビがっくり出すことはまことに絶妙な働きです。
おいしいものの代表のチーズは、カビとは別種の乳酸菌でつくりますが、ヨーロッパの専門店ではチーズの表面や内部にカビの生えたものが多く、全体の70%も売られています。
食生活を豊かにするのは、まさにカビなのです。
もちろん、アオカビは食品に腐敗や損傷を与える代表的なカビです。
しかし、抗生物質第一号のペニシリンを、アオカビがつくるのは有名な話です。
カビの仲間の放線菌は、クロロマイセチン、オーレオマイシン、テトラサイクリンなど重要な抗生物質を生産します。
この事実から、カビは、人の生活に大きな恩恵を与えているというのが正しい見解です。
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