冷凍-カビの活性は低下させるが生き延びる
冷凍食品の加工技術は、この二〇年ほどで長足の進歩を遂げました。
急速冷凍した魚や肉は、氷点下四〇℃くらいに保存すると二〜三年は品質や味がまったく変わりません。
解凍して刺身や寿司に加工しても、生のものか冷凍品を解凍したものか、素人では新鮮度の違いをまったく区別できないほどです。
カビなどの微生物は、温度が下がると活性が落ちて増殖しにくくなります。
一般に、冷凍食品は0℃以下になると多くのカビは活動しなくなります。
マイナス10℃以下なら、ほとんどのカビは増殖しなくなります。
一般に、冷凍食品はマイナス18℃以下ですから、冷凍はたしかにカビ防止に有効な方法です。
温度ばかりでなく、冷凍によって食品中の水分が凍結することも、カビの増殖防止に役立ちます。
カビは凍結した水分を利用することができないので、乾燥した程境にいるのと同じことになり、この点からも活性が落ちます。
ただ、注意したいのは、冷凍によってカビの活性は低下しますが、カビが死滅するわけではないということです。
凍結されたまま時間が経過すると死滅に向かいますが、それはきわめてゆっくりしたものですから、通常は、かなりの長期間を経過してもカビは生き残っていると考えるのが妥当です。
さらに、困ったことに、カビは温度が低いほど生き延びる期間が伸びます。
凍結していれば、自然な劣化も起こりにくいのです。
現に私は、マイナス30℃の冷凍倉庫にカビが生えている事実を確認しています。
カビ対策としては、冷凍は必ずしも万全とは言えないということです。
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